麻生財政+与謝野財政=???を自分なりに予想。


この二人以外の要素は捨象して良いでしょうw

当然のことながら、財政政策には財源が必要です。現状では、以下のようなものが財源として考えられます。

  1. 国債赤字国債)を市場で発行
  2. 国債を発行するが、日銀が発行分を市場から買い取る
  3. 日銀による国債引き受け
  4. 増税
  5. 特別会計の余剰金(いわゆる「埋蔵金」)の活用


しかし、1.の国債を市場で発行する方法は、マンデル・フレミングの法則によって長期金利の上昇と円高を招くため、財政政策の効果が損なわれてしまうという問題があります。また4.の増税については増税そのものが財政政策の効果を相殺してしまうでしょう。従って、それ以外の3つの方法のいずれかにしないと、財政政策は十分な効果を発揮しないでしょう。


quote a sentence from:Baatarismの溜息通信 | 麻生財政は成功するか?


マンデル・フレミングの法則>>>変動相場制をとる国の政府が国債を発行して、市場から資金を吸い上げようとすると、政府と民間でマネーの奪い合いとなります。よって国内の長期金利が上昇して民間投資(企業の設備投資や家計の住宅投資)が減少し(=クラウディングアウト→この後政府が財政政策を打ってもプラマイゼロ)、さらに海外から高金利目掛けて資金が流入し(=外国人による自国通貨買いが増え)て通貨高→輸出減となり、かえって国民経済にマイナスに。
だから、変動相場制のとき、財政政策よりも金融政策のほうが通貨も安くなるので効果的という結論なのですが、日本はもともと投資不足で貯蓄があまっているので、金融政策とのコンボでインフレにしてやれば、この貯蓄が外にでてきて消費や投資にまわるので、財政政策もそこそこ効果を上げるでしょう。


たしか総裁選で麻生氏は、「金融政策で金利を下げても効果がない」と発言してましたが、それなら「日銀さん、金利はもういいから国債引き受けてね(はぁと)」とか指導力wを発揮していただければ、日銀もそればかりはご勘弁とインフレ誘導にふみきるかもしれません。

麻生首相の財政政策の効果を上げようとすると、必然的に与謝野氏の「インフレは悪魔的」という信念とぶつかることになります。従って、与謝野氏をどうやって押さえるかが、麻生首相の財政政策が成功するかどうかの一つの鍵となるのでしょうね。


quote a sentence from:Baatarismの溜息通信 | 麻生財政は成功するか?


問題は与謝野氏となるわけですが、どうして麻生氏がこの方を盟友だと思えるのか理解できません(実はこの二人それほど仲良しってわけでもないという説もあるらしいですが)。でも麻生首相にとって実質的に与謝野経財相が敵だとするなら、「かみぽこ政治学」にもいうとおり「敵は閣内において仕事をさせよ」に合致しますね。
与謝野氏的には、「景気対策はやるけど、財政の許す範囲で」なんて言っていても、景気がこの先どうなるかで閣僚として鼎の軽重を問われるわけですから、案外良い仕事をしてくれるかも、などと妄想してみたりもします。


やっぱムリかなぁ。「悪魔的」とまで呼ぶのは、インフレにしたら日本がジンバブエになるとでも思ってるのか、あるいは単に理屈抜きで「ダメなものはダメ」なのか、どっちかなんですかねぇ。