別にあなた方は特別じゃないよ 〜後期高齢者医療制度〜


なんでそんなに怒るんだ? 舛添大臣じゃないが、情緒的な反発(舛添氏もお前が言うなって感じだが、そこを放言しちゃうとこが彼らしいというかw)が起こってるな。ようするにカネは払いたくないが、医者には掛からせろってこと? 


テレビの街頭インタビュ−にでてきたような年寄りの反応が一般的なんだとしたら、あの人たちはなんであそこまで悪し様に政府をののしれるのか? 運用の不備が多々あった、年金記録問題での失政なども影響しているだろうが、彼らには「タダで好きなだけ医者に診てもらえて当然」という意識があるんだろうな。そしてその「当然」の根拠は突き詰めれば、「若い頃から頑張って働いて豊かな社会をつくったのは俺たち」という自負だと思う。
 

後期高齢者のコアであろう、現在75〜85歳の世代といえば、高度成長期の1960年代後半に40歳前後の働き盛りだった世代だが、もちろんそんなのは生まれた時期がよかっただけであって、彼らが他の世代に比べて特別頑張ったわけではない。あえて言うなら現在2008年時点の40歳前後のほうがはるかに頑張っているし、さらに放言するなら、高度成長期組のほうがむしろボンクラはたくさんいたと思う。


じっさいこの高度成長期世代の勘違いな自負心ってのは厄介なしろもので、「俺たちの頃に比べて、近頃の若いモンはなっとらん」というベタな俗流若者論をさらに尖鋭化させている気がする。そのお門違いな批難にさらされる若者のほうは、前代未聞のデフレ不況下で疲弊しきっているから、その落差は相当なものだ。


保険料の事を論じるなら、医療費全体で考えなければいけないのに、出てくる文句は、「現代の姥捨てだ」とか、「老人は早く死ねというのか」とかいろいろだが、結局は手前勝手な理屈ばっかり。
医療リソースには限りがあるんだから、持続可能性のためには、より大きな対価を払うか、アクセスを制限するしかない。老人たちが自分で払わないなら、必ず誰かが代わりに払わなければならない。そんな簡単なリクツがわからないとすれば、人口も多く政治的に強いあの世代に、若者世代が権利主張するのは並大抵ではないだろうな。
 

べつにあなた方は特別じゃないよ。兵隊として戦争に行った人ならわからないこともないが、その世代は、そもそも年金の掛金払ってないでしょう? もっと冷静に全体の事を考えてもらいたいですね。考える気も能力もないならせいぜい黙っててほしいもんだ。