麻生総理のカードは「解散権」のみ。でもこれ最強。

9月24日、麻生首相が誕生した。
だが、解散を打つ気配はない。それもそのはず、麻生首相はただの一度も解散日について言及したことはない。繰り返すが、ただの一度もだ。
困り果てた新聞・テレビの政治部は、「解散」の流れを止めないために、再び「先送り」論を展開する。
(……中略……)なんのことはない、マスコミは自分たちで捏造した「解散日」を勝手に動かして、麻生首相の解散への意欲がぶれている、と言っているだけなのだ。


QUOTE ▶ ダイヤモンド・オンライン:週刊・上杉隆 | 麻生首相に解散の気配なし 解散日程を勝手に捏造したマスコミの困惑


 今日、テレビで麻生総理の会見を見ていたら、「私は解散の『か』の字も言ってない」だってw 小派閥の出である麻生総理の権力基盤といえるもののうち、国民の人気は支持率50%割れで、人事権は内閣の顔ぶれを見る限り派閥主導、となると残るは解散権のみ。
 この解散権ってやつは、抜くまでが花の「抜かずの宝刀」。いよいよ抜く時は抜く手も見せてはいけない。もし解散の期日を自分で決められなくなったら、前の福田総理と同じく、あっというまに権力を失う恐れもあるが、うまく使えば最強の武器にもなる、まさに諸刃の剣。


 自党内や公明から突き上げられようが、野党に叩かれようが、「時期は自分が決める」と突っ張り続けることさえできれば、「焦眉の急」である景気対策の名の下に票田にカネを流し込み(金融政策さえ伴えばバラマキでも効果はある)、さらに抱き合わせで、やらねばならない法案、やりたい法案、なんでも通せる(早く解散してほしい民主党は、麻生氏の実績作りに協力するしかない)。彼が何をやりたいのかイマイチわからない、という面はあるにせよw 
 第一、福田総理も消費者庁とか内閣人事庁?とかやりたいことがいろいろあって任期満了までやるといわれてたんだから、いまさら驚くようなことでもないでしょ。


 そうすると引用した記事で上杉氏も言うように、今にも解散総選挙みたいなマスコミ報道って何なんだという気もするが、読者&視聴者の興味を惹くためには、党が割れるとか政界再編とか煽るしかないんだろうな。
 で、もしもアメリカの大統領に民主党オバマが選ばれてすぐの選挙なら、日本の民主党に追い風とかいわれているが、それも就任後しばらくの間だけだろう。オバマ大統領が保護主義でも唱え始めたら、日本での人気なんかすぐ落ちる。麻生氏はそれまでいくらでも待てばいい。景気対策をやりつくしたら今度は、年金問題でも食品偽装でも「焦眉の急」をまたつくりだすだけ。理由は存在すればいいのだから。


 解散は来年かなぁ。でもそれじゃあ、なんかツマンネ。