三笠フーズほかの「汚染米問題」のこと

極東ブログ:三笠フーズの事故米、雑感
大阪市のコメ卸売加工「三笠フーズ」による事故米の偽装転売問題について、問題は問題なのだがここまで世間の話題になるとは思わなかった。仔細を追ってないのだけど、ここまで世間の話題になるようなら、世間のログのブログとして無名のブロガーの印象なども記しておいてもいいかもしれない。というくらいのメモ書き。
この問題だが、それほど話題にはならないんじゃないかと当初思っていたのは、毒性という点ではそれほど問題ではないことを農水省がアナウンスしていたからだ。

なんだよね。ぼく的にも、この問題は普通に収束するかと思っていたけど、なんかいきなり炎上した印象があるなぁ。

Wikipedia:アフラトキシン
アフラトキシン (aflatoxin) とは、カビ毒(マイコトキシン)の一種。熱帯から亜熱帯地域にかけて生息するアスペルギルス・フラバス Aspergillus flavus などのカビにより生成される。1960年にイギリスで七面鳥が大量死した際の分析中に発見された。その際は「ターキーX」と呼ばれていた。人に対する急性中毒の例としては1974年にインドで肝炎のために106名という多くの人が死亡した事件やケニアでの急性中毒事件などがある。
検疫所の検査や自治体の衛生研究所などのモニタリング調査により監視が行われているが、食卓に上る料理の食材の多くを輸入に頼る日本では、摂取を避けて通ることができない毒とされる。

要するに、輸入食品に含まれる数多ある毒性の物質のひとつで、これだけをことさらに煽るべきもんでもないと。

アフラトキシンについて日本人もきちんとした知識を持つべきだが、当初の農水省のアナウンスのように、今回の事件ではそれほど危険性を煽るべきではないだろう。
(……中略……)おそらく三笠フーズは、メタミドホスの問題を熟知していて、だからこそ安全性の対処を行っていたのではないだろうか。
極東ブログ:三笠フーズの事故米、雑感

もちろん、三笠フーズのやったことは責められるべきなんだが、finalvent師も述べているように会社の生き残りと違法性(事故米の危険性)をぎりぎり天秤にかけながら、綱渡り的にやった心理はなんとなくわかる。
十数年にわたってデフレ不況が続いてきている状況のなかで、似たようなことをやっている企業はたぶん少なくない。微妙な例はもっとだろう。じっさい事故米の転売は三笠フーズ以外にもいくつかの業者が明るみにされている。彼らだって景気がごく常識的な範囲で推移していれば、あんなことには手を染めなかったかもしれない。
繰り返すが、彼らを免罪しろというのではなく、性悪説にたつにしても早くまともな総需要回復策もしくはインフレ政策がとられて、まっとうな利益が取れるように環境整備しないと、これからもこんなことはいくらでも起こるだろうし、人々がいちいち過剰反応し、役所がそれに乗っかって過剰な規制に奔れば、食品業者はもっと追い込まれることになるだろう。
そうした状況は、マスコミにとっては良いネタなのかも知らんが、煽られている視聴者にとって望ましいこととはいえないはずなんだけど、お隣の国の火病と同様、燃え上がってるものは止めようがないなぁ。