TBSドラマ『魔王』最終回


Wikipedia:魔王 (日本のテレビドラマ)
ウチの女どもになんとなーく付き合っているうちにハマってしまったこのドラマ。
嵐の五人の中では、ぼくは大野智を一番評価しているので、それなりに見所はあった。
でも、海外の大ヒットドラマを輸入して、大野に生田斗真とジャニタレを二人もキャスティングしたんだから、平均で二桁ちょっとの視聴率は「惨敗」の部類だろう。
無理もない、というのは、このドラマ、とにかく登場人物のセリフや動きがバラバラの頓珍漢で、演じる役者も役作りする時間がよほど足りなかったのかと思うくらいキャラが立ってないわ、脇を固めるはずのベテラン(例:三宅裕司石坂浩二)までが大根に見えるわの体たらく(物語の後半になってようやくしっくり来始めたかな、大野も弁護士に見えないこともないかな、という感じだった)。
これは脚本、演出がともにマズかったのだと思うしかない。


それでもハマってしまったのは、主役二人が良くがんばっていた(生田の演じるベタな熱血刑事は意外に適役)と思えたこともあるが、準主役の超能力者役の子(小林涼子)がすごく良かったからだろう。
最初のうちはギクシャクしてたが、回を重ねるごとにどんどん存在感を増していったように思う。まあ、セリフだけは最後までたどたどしかったものの。なんというか"雰囲気"がある女優さんだと思った。
柳楽優弥黒川智花なんかと堀越の同級生なのか。ある意味すごい環境だ。
Wikipedia:小林涼子-略歴


最後にネタバレだが、最終回の大殺戮はまあ予想できたし、ラストで主役の二人(直人=生田と領=大野)が対決してどっちも死んでしまうのも良しとしよう。
納得がいかないのは、二人(うち一人は拳銃携帯!)が決死の覚悟でぶつかることを直人の警察の上司(三宅)や領に思いを寄せる超能力少女(小林)が事前に承知していて、なおかつ領のケイタイの電源が入っていた(警察なら位置情報で容易に居場所を特定できる)のだから、双方が連絡を取れば、パトカー飛ばして余裕で二人とも救えてるだろってこと。
この一連のシーンでは、明らかにカットバックなど時間の前後はなかったので、周囲の人間が普通に努力すれば、主役二人はまったく死ぬ必要がなくなってしまう。
ちょっと考えれば、この不自然さは簡単に解消できたはずで、これも脚本がマズいと思った大きな理由だ。


DVDには、尻切れで終わったエピローグ?の続きが収録されるそうだが、ちょっと期待薄だな。

魔王 [DVD]

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