中台接近がもう止まらないなら、いちおう覚悟しとかないと

 
台湾の総統選だが、中国との平和協定締結を主張する国民党の馬氏が優勢のようだ。チベットの問題が、恐ろしく間が悪い(陰謀っぽいことを言えば、アメリカが裏でなんかした?)が、それでも完勝するようなら、もう台湾世論がそれでまとまりつつあるということなんだろう。別に大陸側から戦争しかけなくても、いずれ平和的に取り込まれていくんだろうなとは思ってたが。

今後の台湾の戦略としては、中国と平和協定を結んで、まずは実利を取っていくところから始め(WHOからの情報がちゃんと入ってこないこと等いろいろある)、どこまで主権を維持しつつ経済的なことも含めて関係を強化するか。少なくとも、2010年の中国の万博開催までは、けっこう駆け引きができるのではないか。

もちろん日本にとっては重大だ。台湾が大陸と親密になればなるほど、尖閣問題で不利になるし、なにより石油の通り道が危うくなる。アメリカも太平洋の覇権をかけて、なんとか台湾を引き止めたい。きっと台湾だってそれは計算ずくで、中国、日本、アメリカの間でうまく立ち回ろうとするんだろう。

中国だって内部に山ほど弱点を抱えているから、一朝一夕には進まないだろうが、差し迫った危機じゃないとしても、日本も今までのように内向きではいられなくなっていくと思うんだが。上から下まで、到底その覚悟ができているとは思えないところが何ともアレだな……。