「医療問題は労働問題」に同意


昨日のエントリの「ニュースウォッチ9」の件、天漢日乗さんも取り上げてたね(参照)。そのエントリ中に引用されてたのがこれ。激しく同意です。

……医療問題を専ら健康保険財政問題と消費者サービス問題に極小化し、医師たちの労働実態という目の前にある問題から目を背け続けてきた(中略)世の中の問題の多くは実のところ労働問題なんですが、そこをすっぽりと頭からぬけ落としたままで薄っぺらなきれいごとっぽい議論ばっかりするもんだから、ますます解決策が問題の本質から遠ざかっていく……

世の中の問題の多くは労働問題なんだよ(EU労働法政策雑記帳)

「ニュースウォッチ9」は、今日もやってました。病院の医師やベッドの空き状況がリアルタイムで分かる緊急医療システムの不備が問題にされてた。今日の識者コメントVは、一応病院関係者で「システムよりも、医療資源の充足のほうが重要」と、実にまっとうなコメントだったが、スタジオでは華麗にスルー。天漢さんが問題視してた「たらいまわし」発言も出た。
つまるところ、NHKの見解は、既存の医療資源を効率的に活用せよってこと。医師の労働問題だとの認識はまったくないらしい。この辺は、デフレに対するメディアの典型的な見当違いと相似をなしている。総需要(医療資源)の不足が問題なのに、やれ無駄遣いだの、改革が足りない(=システムの不備)だのとギャーギャー騒ぐ。見当違いの迷走を続けるうちに、本当に手遅れ(医療崩壊)になりかねないところまで一緒。