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マネー・ボール (RHブックス・プラス)

マネー・ボール (RHブックス・プラス)

 一気に読んでしまった。やはり英米スポーツライターはレベル高いな、文体も含め。
 アスレチックスのGM、ビリー・ビーンが主人公というよりは、チームのいろんな人物がクローズアップされる。目標を明確にさだめ、それを実現するためにもっとも必要な戦術を、従来の常識を排して、科学的に導きだす。言うのは簡単だが現実に会社などの組織でこれを行うのはとんでもなく難しいだろう。「非効率なプレーヤーの存在する市場にこそチャンスはある」。メジャーリーグはそういう市場だったので、ア軍は成功できた(すなわち投資の限界効率が高かったから)。
 自分の(一応)所属している業界もまさにそうだな、と思った。メジャーリーグと同様、古い既成概念が幅を利かせ、「いいものを作ってれば大丈夫」みたいなところがある。およそビジネスモデルとして成立してないのに規制に守られてるだけだ。
 あ、新たな考え方が排除されるという意味では、経済政策もそうだなw